部下は上司の「外部記憶装置」か

そういう面は少なからずあるし、あるべきだと思うと言う前置きをしてから少々愚痴っぽいが始めてみる。

身の回りの仕事のやり方について感じていることを阿吽の呼吸というテーマで何回か書いたが、それに関係しそうな一場面に遭遇した。

進めている仕事について上司、先輩、自分という登場人物がいるとしよう。

先輩や自分はやっている仕事について上司と話すといつも苦労をする。以前話したことを覚えていない、自分たちの問題を認識していない・誤解している、担当ではない部分を聞いてくる・責任を持たせるような話をしてくる、根回しや他のレイヤへの情報の伝達をしてくれない・情報をくれない、etc…。当然、アドバイスを求めても態度だけはキャリアがある人の話し方だが的外れだったり、何がそんなに問題なの?という顔をされることも多い。ひどい言い方をすれば足を引っ張られる。

なので、必ず同じ説明をしなくてはならなかったり、問題の共有や認識のギャップを埋めることに苦心することが増える。俺の中ではもっともモチベーションの下がる時間の一種類だ。

俺もよく「○○についてみんながみんな言ってること、思ってることが違うみたいだし、しかもそれぞれの認識で進めちゃってる。このままではまずいです。絶対後で問題になるから今のうちに集まって認識とりましょう」という話をずっとしてきているが結局ぎりぎりまで受け入れてもらえず、結果的にまさに問題が発生しそうな状況だった。結局、こうなると先延ばしにするしか方法ないわけ。

こういうことが最近も度重なっていて先輩が疲弊していた。愚痴を言っているように聞こえたので
「ほんとこういうこと多いですよね。○○さん(先輩)もかなりきついんじゃないですか・・?」
と言ったところ、思いがけず矛先が俺に向かってきた。

「上司と認識を一致させようとするほうが無理なんだよ。上司だってそうとういろいろ抱えてるんだから。俺らは上司の外部記憶装置にならなきゃいけない。上司が忘れたらいちいち教えてあげなきゃいけないんだよ。ちゃんとした認識に基づく答えなんて上司に期待しちゃいけない。それが俺が先輩にならった行動様式」

思いがけない返答だったのでちょっと固まってしまい「すいませんでした」としか言えなかった。そうか、俺みたいに「みんながバラバラだから・・・」と訴えるようなやつはうざいわけだ。

確かに冒頭に書いたようにそういう面は絶対必要だし、自分たちのやってること100%全て完璧に把握してほしいとは思ってないしそんなの無理だし。

でも、俺は正直残念だった。確かに言われてみればそれがほんとならああいう問題がいたるところで起きるのも無理はない。

それでは一体何のためにまとめ役としての上司がいるのか。
成果主義を宣言しているのにやってることの認識がなくてどうやって部下を評価するのか。
どうやってリスクを減らしながらいいものを作れと言うのか。

結局、管理職は「長く働いたご褒美」であって形式上まとめ役の立場にはいるけどまとめることなんかするつもりがないのか。

そう割り切ると先の先輩のような言葉になるんだろう。

何かあったときは上が責任とるからいいんだよとかいう人もいるが、はっきり言ってそんなまとめ役はいらないから勝手にやらせてもらうほうが10倍早いし楽だ。

でも、そういういじけたような(笑)態度をとったらそうしたほうが今度は叩かれる。

ますます俺が自席を離れ、社外などで仕事する時間が増えそうだ